アメリカの後退 2013 11 24
書名 アメリカは、いつまで日本を守るか
著者 日高 義樹 徳間書店
本来であれば、この本の題名に疑問を感じなければならないのです。
日本は、GDPにおいて世界3位で、
その上、世界最大の債権大国と呼ばれています。
このような超大国をアメリカが守る必要があるのか。
常識で考えれば、アメリカが守るべき国は、中小の国であって、
日本のような「超大国」でありません。
本来であれば、日本のような国は、
「自分の国は自分で守る」どころか、
アジアの国々に対して、安全保障を提供すべき責務があるでしょう。
にもかかわらず、こうした認識が持てないのは、
日本の政治家の頭の中が、依然として、
「終戦直後の焼け野原」という状態だからです。
さて、話題を変えましょう。
砂浜で海を見ていると、潮が満ちてきて、
足元には、波が押し寄せてくるでしょう。
しかし、時がたてば、この波も引いていくのです。
アメリカが発展する時、
アメリカの国力は、西へ拡大してきたのです。
東海岸から西海岸へ、
西海岸に達すると、次は、ハワイ。
戦後は、ハワイから沖縄まで拡大したのです。
今度は、「アメリカの後退」が始まるでしょう。
東へ東へと、アメリカが後退していくことになるでしょう。
2013年6月9日の産経ニュース電子版には、このようなニュースがありました。
価値観異なる異形の大国 道筋描けぬオバマ政権
「太平洋には、米中両大国を受け入れる十分な空間がある」
会見で、こう言い放った習近平国家主席の狙いは、
資源を求めて遠洋海軍の建設などを進める、
中国の拡張路線を米国に認めさせることにある。
外交・安全保障の新戦略であるリバランス(軍事力の再均衡)を打ち出しながら、
習氏に、こうした発言を許したのはオバマ氏の失点だ。
(引用、以上)
2012年11月30日の産経新聞電子版には、このようなニュースがありました。
中国「ハワイ領有権も主張できる」 アメリカ国務長官、協議の一幕明かす
【ワシントン】クリントン国務長官は2012年11月29日、
ワシントン市内で講演した際の質疑応答で、
過去に南シナ海の領有権問題を中国と協議した際、
中国側が「ハワイ(の領有権)を主張することもできる」と発言したことを明らかにした。
長官は「やってみてください。われわれは仲裁機関で領有権を証明する。
これこそ、あなた方に求める対応だ」と応じたという。
(引用、以上)